こんな方におすすめ
- 『花火(Hanabi)』が上手くなりたい人
- 正しい知識を身につけたい人
- わかりやすくまとめているサイトを探している人
ボドゲノオトでは上記のような人のために『花火(Hanabi)』が絶対上手くなる戦略を紹介します。
「初級者編」「基本戦略編」「高等戦略編」の3部作で構成しており、本記事では「初級者編」を紹介!
花火で遊んでいると、周りの思考についていけずに失敗してしまった経験はありませんか?
協力ゲームですのでルール/遊び方を完璧に覚えていても、うまくクリアできないこともあるかと思います。
本記事では、まずはじめに花火で覚えるべき原則とも呼べる戦略をわかりやすく解説していきます。
理解度チェックのために簡単な問題も掲載していますので、説明を読んだ後に挑戦してみるといいでしょう。
本記事を最後まで読めば、花火の原則や序盤の動き方をマスターすることができます。
花火の奥深さに触れながら、ワンステップ上の世界を目指してみてください。
- 本記事はHome | H-Group Conventions (hanabi.github.io)を参考に記載しています。
- 本記事はBGA(ボードゲームアリーナ)で遊ぶことを前提に記載していますが、実際の商品で遊ぶ際も大きな違いはありません。
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 25~45分 |
対象年齢 | 8歳以上 |
ジャンル | アブストラクト / 協力 |
発売時期 | 2020年9月 |
デザイナー | Antoine Bauza |
販売元 | ホビージャパン |
価格 | 3,300円(税込) |
公式ページ | 花火:スターマイン |
初級者編➀チョップ(The Chop)を理解しよう
チョップ=ヒントのついていない1番右端のカード
花火はカードを捨てることで、ヒントチップを回復させることができます。
しかし、カードを捨てるとき、どの位置のカードを捨てればいいかわかりますか?
ランダムに捨ててしまっても構わないのでしょうか?
結論から言うと、カードを捨てるときはプレイヤーの手札の中でヒントのついていない1番右端のカードから捨てるべきです。
この「プレイヤーの手札の中でヒントのついていない1番右端のカード」のことをチョップ(The Chop)と呼びます。
花火でカードを捨てるときは、全プレイヤーが共通してチョップカードから優先して捨てていきます。
チョップから捨てられる理由
カードを「プレイする」「捨てる」と、新たに山札からカードを手札に加えます。
この時、新しく加えるカードは手札の1番左端に加えられます。
つまり、古いカードほど次第に手札の右端に移動していくことになるのです。
ヒントもつけられず右端に追いやられているチョップカードは不要である可能性が高いため、共通認識としてチョップカードから捨てられていきます。
確認問題
問題➀
次のような手札のとき、チョップ位置はどこになるでしょうか?
手札の1番右端。
ヒントがついていない手札の1番右端がチョップ位置となります。
問題➁
次のような手札のとき、チョップ位置はどこになるでしょうか?
手札の右から2番目。
ヒントがついていない手札の1番右端がチョップ位置となります。
初級者編➁『ヒント』について理解しよう
『ヒント』は2種類
花火は他のプレイヤーの手札に対してヒントを出すことができますが、闇雲にヒントを出していいわけではありません。
ヒントに必ず意味を持たせなくては、正確に仲間にヒントの意味を伝えることはできないでしょう。
基本的にヒントを出すときは下記の2種類のどちらかの場合です。
- プレイしてほしい
- キープしてほしい
下記以外の場合にヒントを出すと、仲間が混乱してしまい、失敗する可能性が高くなってしまうため注意しましょう。
2種類のヒント
- プレイしてほしい
- キープしてほしい
プレイしてほしい
花火で繰り出すヒントのほとんどが「プレイしてほしい」という意味のヒントとなります。
他人の手札を確認して、場に出せるカードがあった場合はヒントチップを1つ消費して「プレイしてほしい」という意味のヒントを出していきます。
プレイしてほしいときは「色」でヒントを出すのが基本ですので覚えておきましょう。
ココに注意
「色」でヒントを出すと余分なカードにまでヒントがついてしまうこともあります。
そのような場合は「数字」でヒントを出すしかありませんが、可能な限り「色」でヒントを出すようにしましょう。
キープしてほしい
花火のカードの内訳は「1」が各色3枚ずつ、「2」~「4」が各色2枚ずつ、「5」が各色1枚ずつとなります。
「5」は1枚ずつしかないため、捨ててしまうと取り返しのつかなくなりますし、「2」~「4」も2枚目を捨ててしまうと取り返しがつきません。
捨ててしまっては取り返しのつかなくなるカードのことを「クリティカルカード」と呼びます。
他人のチョップ位置にクリティカルカードがある場合は、「キープしてほしい」という意味のヒントを出す必要があります。
キープしてほしいときは、「数字」でヒントを出すようにしてください。
チョップ位置以外のカードにキープヒントを出すのはやめましょう。
プレイヒントと誤解してしまう可能性があります。
クリティカルカード
- 各色「5」のカード
- 捨て札エリアにすでに1枚配置されている各色「2」~「4」のカード
確認問題
問題➀
赤1をプレイしてほしいとき、どのようにヒントを出すといいでしょうか?
赤1に対して「色」のヒントを出す。
場にプレイできる赤のカードに見えるため、赤1だと伝えることができます。
「数字」でヒントを出すよりも、正確な情報を伝えることができます。
問題➁
青5がチョップ位置にあります。
青5をキープしてほしいとき、どのようにヒントを出すといいでしょうか?
青5に対して「数字」のヒントを出す。
「色」で伝えると出せるカード(青4)と誤解してしまう可能性があるため、必ず数字で伝えるようにしましょう。
初級者編➂『右捨て左出しの原則』を理解する
右捨て左出しの原則
プレイヤーの間である1つの共通認識を持つ必要があります。
それは「右捨て左出しの原則」です。
カードを捨てるときは、チョップ位置から捨てることは説明しましたが、新たな認識としてカードをプレイするときは、左側からプレイするようにしてください。
自分に「プレイしてほしい」というヒントが同時に複数ついたときは、ヒントがついたカードの中の1番左端をプレイするということになります。
カードを捨てるときは右端から、カードをプレイするときは左端から、これらの原則を「右捨て左出しの原則」と呼ぶため覚えておきましょう。
確認問題
問題➀
自分に対して「色」のヒントが2つつきました。
どのカードをプレイするといいでしょうか?
複数のヒントが同時についた場合は、ヒントがついた中の1番左端からプレイします。(右捨て左出しの原則)
左端のカードは青2だと推測することはできますが、もう1枚の青のカードの数字は定かではないので安易にプレイしないようにしましょう。
問題➁
自分に対して「数字」のヒントが2つつきました。
どう行動するといいでしょうか?
「3」のヒントがついたカードの1番左端をプレイする。(右捨て左出しの原則)
チョップ位置に「数字」のヒントがついたため、『キープしてほしいという意味のヒントではないか?』と考えるかもしれませんが、捨て札エリアを確認してみてください。
まだキープすべき「3」はないため、今回は「プレイしてほしい」という意味のヒントであると捉えることができます。(各色「3」は2枚ずつ入っている)
よって1番左端の「3」は白3であると推測できるでしょう。
初級者編➃協力ゲームであることを理解しよう
自分の仕事を理解する
花火は協力ゲームであるため、各々が自身の仕事を理解してプレイする必要があります。
ゲーム中に考えるべき内容を下記にまとめましたので、確認してみてください。
- 他プレイヤーのチョップ位置を常に確認する
- ヒントを出すべき人物は自分かを考える
- キープヒントよりプレイヒントを優先して出す
- プレイヒントを出すときは、可能な限り「色」で伝える
(ヒント内容を具体的に伝えられるため) - ヒントチップを稼ぐことも意識する
確認問題
問題➀
正面のプレイヤーのチョップ位置に緑5があります。
どう行動するといいでしょうか?
正面プレイヤーのチョップ位置に数字のヒントをつける。
左プレイヤーは黄1をプレイする予定があるので、自分が正面プレイヤーの「5」を守るためヒントを出すべきです。
自分がヒントを出さないと左プレイヤーは黄1をプレイできずに、「5」にヒントを出さざるを得ません。
問題➁
自分の黄色ヒント(黄3)と赤ヒント(赤2)は理解している状態です。
しかし、正面のプレイヤーの緑2と白4もヒントを出せばプレイできます。
どう行動するのが正解でしょうか?
黄か赤のヒントがついているカードをプレイする。
左プレイヤーはプレイできるカードがありません。
正面プレイヤーへのヒントは、左プレイヤーに任せて、盤面を進めていくのがいいでしょう。
初級者編➄プロンプト(The Prompt)を覚えよう
プロンプト(The Prompt)
ヒントを出せる回数には制限があるため、可能な限り効率的にヒントを出すことが求められます。
したがって1つにヒントで2枚以上のカードをプレイさせられると理想的です。
今回はそんな便利なヒントを出すことができる「プロンプト(The Prompt)」という技をご紹介します。
「プロンプト(The Prompt)」とは「促進する」という意味で、花火ではヒントによって相手のカードを出すことを促進する技のことをいいます。
下の画像を例にして解説します。
まずはじめに、Aさん視点では赤4がプレイできるように見えているため「プレイしてほしい」という意図のヒントを出したと考えるべきです。
場には赤2までしか見えて推理かわらず、Aさん視点で赤4がプレイできるように見えているということは、自分が赤3を所持しているということが推理できます。
では、闇雲に赤3だと思うカードをプレイしていいのかといえばそうではありません。
Aさんも自分が赤3の位置を間違えないことを前提にヒントを出しているため、「3」のヒントがついているいずれかのカードであることが推理しやすいでしょう。
「右捨て左出しの原則」より左側の「3」のヒントがついているカードが赤3だと推理できます。
プロンプト
- ヒントがついているが正確にはわかっていないカードをプレイさせる技
- プレイさせたいカードの次の数字のカードにヒントを出すことで成立する
- ヒントを出すときは「色」で伝えるほうが正確に伝えられる
確認問題
問題➀
右プレイヤーは緑2は理解できているが、緑3は理解できていません。
左プレイヤーは緑5がチョップ位置に...
どのようにヒントを出すのがいいか?
左プレイヤーの緑4と緑5に「色」のヒントをつける。
右プレイヤーは緑4と緑5に「色」のヒントがついたのを見て、自分の緑ヒントのカードが緑2と緑3であることが推理できます。
左プレイヤーも右プレイヤーの緑2と緑3が見えているため、自分の緑ヒントの左側は緑4であることがわかります。
緑5を守りつつ、緑のカードを大きく進めることができる良いヒントです。
問題➁
正面プレイヤーから左プレイヤーの赤4に「色」のヒントがつき、自分のターンになりました。
どう行動するといいでしょうか?
自分の赤のヒントがついているカードをプレイする。
正面プレイヤーから自分に対するプロンプトです。
左プレイヤーの赤4をプレイするためには、自分が赤3をプレイする必要があります。
プロンプトはヒントがついているカードを出させる技ですので、赤のヒントがついているカードが赤3です。
初級者編➅フィネス(The Finesse)を覚えよう
フィネス(The Finesse)
プレイヤーはヒントを得て、ヒントを得たカードをプレイします。
しかし花火の世界では、ヒントを与えずともカードをプレイしてもらう「フィネス(The Finesse)」という技があります。
プレイしてほしいカードに直接ヒントを出すのではなく、プレイしてほしい次の数字のカードにヒントを出すことで成立する技です。
元々ヒントが付いているカードを誘導してプレイさせるプロンプトに対して、フィネスはヒントがついていないカードを誘導してプレイさせます。
下記の画像より詳しく説明していきます。
Bさんの赤4に「プレイできる」というヒントを出すことで、Aさんの手札に赤3があることを保証しています。(赤4をプレイするには、赤3をプレイするため)
フィネスを出されたプレイヤーは、自分の手札のフィネスポジションからカードをプレイしてください。
ここで覚えておくこととして、フィネスポジションは「手札の左端にあるヒントのついていないカード」であることです。
フィネスがきたと思ったら自分の手札の左端からカードをプレイする癖をつけるようにしましょう。
フィネス
- プロンプトは、フィネスよりも優先される
- フィネスポジション(左端)をプレイさせたいときに使用する技
- プレイしてほしいカードの次の数字に対してヒントを出すことで成立する
- ヒントを出すときは「色」で伝えるほうが正確に伝えられる
確認問題
問題➀
左プレイヤーのフィネスポジション(左端)に白2があります。
フィネスを使用して、白2をプレイしてもらうにはどうヒントを出すといいでしょうか?
正面プレイヤーの白3と白4に「色」のヒントを出す。
左プレイヤー視点で白2が場にプレイされないと、正面プレイヤーの白3はプレイできません。
つまり、白2をフィネスポジションに所持していることが推理でき、白2をプレイすることができます。
問題➁
左プレイヤーに緑3と緑4があります。
緑3と緑4をプレイしてもらうためには、どのようなヒントが有効でしょうか?
右プレイヤーの緑5に「色」のヒントを出す。
左プレイヤー視点で、緑3と緑4がプレイされないと、右プレイヤーの緑5はプレイできないため自分が緑3と緑4を持っていることが推理できます。
プロンプトの方が優先であるため、まず緑ヒントがついたカードをプレイし、次順でフィネスポジションにあった緑4をプレイすることができます。
右プレイヤーも自分のカードが緑5であることが推理できるため、1度で3つの情報を与える良いヒントと言えるでしょう。
まとめ
初級者編まとめ
- カードを捨てるときはチョップ位置から
- ヒントは「プレイしてほしい」「キープしてほしい」の2種類のみ
- 花火の共通認識は「右捨て左出しの原則」
- ヒントを出すときは、本当に自分が出すべきか立ち止まって考える
- プロンプト、フィネスを駆使して有効なヒントを出していく
- プロンプトはフィネスより優先される
ボドゲノオトでは『花火(Hanabi)』が絶対上手くなる戦略~初級者編を解説しました。
本記事の内容を参考にしてみんなで楽しく『花火(Hanabi)』で遊んでみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
読者の皆様が本記事から何かしらのヒントや情報を得てくださり、少しでもお役に立てたなら幸いです。